Canary Chronicle~カナリアクロニクル~

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映画や本のレビューや雑感、創作活動や好きなもののことなど。トリッチのあたまの中のよしなしごとを綴ります。

【映画レビュー】映画かよ。Like in Movies 第36話「トレインスポッティング」

映画かよ。第36話「トレインスポッティング

映画かよ。Like in Movies 第36話「トレインスポッティング」:あらすじ

街を歩いていたら、スリの被害にあうミノル。

「財布がない!」驚く我らのミノル氏。

あわてて追いかけ、捕まえてみたら、それは旧友久保岳だった。
久保岳は何やら困窮している様子。

 

おなかを空かせていた彼に食べ物を買い与え、話を聞いてみると、
7年も前に観た『マッドマックス 怒りのデスロード』の
余韻を失うことを恐れ、いまだに次の映画が観れないでいるという。

 

「映画なかったら死ぬよね!?」が信条のミノルは、
同じ考えのヲタ友、亜美に協力をあおぎ、久保岳を救おうとするが……。

「映画なかったら死ぬよね!?」のヲタクたち

【レビュー※ネタバレなし】映画かよ。Like in Movies 第36話「トレインスポッティング

本作レビューに入る前の「トリッチのトレスポ語り」

サッサと本題に入れよ、って感じですけど、その前に、どうしても言及しておきたい。
わたくしは、本作を観て、「いかに自分がトレインスポッティングを愛しているか」ということに気付いてしまいました。

 

もうね、トレスポのね、何が出てきても楽しい。
トレスポオマージュがね、出てくるたびに、お行儀のわるい表現ですが、まさに
ブチあがりまくりました。

 

ちょっとトレスポを示唆される度に、そして終いには、示唆されたのか?と感じるだけで、
あたまの中で Born Slippy が鳴り響き、
物語の予感に震え、物語の記憶に喝采を送り、
物語の終わりに、サイテーなやり方で手に入れた希望のまぶしさに身悶えする。

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ああ、ボクらのトレスポとは何だったのか。
オレたちのトレスポとは何者だったのか。
トレスポの、レントン、シック・ボーイ、スパッド、ベグビー、トミー、
そしてオレたちが、手にして失ったものは何なのか。

 

これか!! これなのか!!
映画かよ。の本当の楽しさは!!

 

好きでたまらない映画のパロディ、そしてオマージュとリスペクト!!
これらを見せ付けられ、「うんうん、そうそう!」と、一人膝を打つ。

 

これか!! これだったのか!!
映画かよ。の本当の快楽は!!

 

わたくしトリッチ、映画かよ。ファンのほかの皆さまに比べて、映画を知りません。
鑑賞傾向が偏りすぎているために(ホラーばっか観てるとかね)、映画かよ。が差し出すパロディの原点を、知らないことがほとんどです。

 

なので、今回初めて、「たぶん駒谷揚監督が視聴者に最も提供したいもの」の真髄が分かった気がします。

 

何だよサイコーかよ!
映画かよ。サイコー!
ハァハァ!

 

やっと分かった!
ちょう大好きな映画についてのあれこれを見せられる快楽が!

 

しゃうてぃんらーがらーがらーがらーがらーが♪
めがめがわいしん、めがめがわいしん♪

てなわけで、わたくしの脳ミソもすっかりラリったところで、
瞳孔開きっぱなしの状態で、先を続けたいと思います。

 

「映画余韻喪失不安症候群」という病(やまい

本作、映画かよ。第36話「トレインスポッティング」は、前作の、異色ともいえる第35話「ミッドナイトラン」と比較すると、安定安心のいつもの駒谷節、無数に散りばめられた映画オマージュと、ドタバタ劇と、楽しい笑いに満ちています。

 

旧友に偶然出会ったら、すっかり身をやつしていて、しかも彼、久保岳は、7年も前に観た『マッドマックス 怒りのデスロード』の余韻が素晴らしすぎて、失いたくないあまりに次の映画が観られないでいる、と語ります。

 

しかも、映画を観られないつらさを紛らわすために、「ダイエットピル」とかいうドラッグにまでハマってしまい……「冷蔵庫はないけど、オーブントースターはたまに話しかけてくるんだ」

 

おいおい重症じゃねーか!って事態に陥っています。

『マッドマックス 怒りのデスロード』は確かに傑作だが……。

で、「映画ないと死ぬよね!?」が信条、かつ、おせっかいなミノルは、類友のヲタ友、亜美を呼び出し、何とか久保岳を救おうと奔走します。

 

で、亜美が提案したのは、「未来の知恵」を利用すること。

 

亜美はなんと、映画かよ。第18話及び第19話に登場した、「未来からやってきた実の息子」カイルとの交流を続けており、未来人の彼から知恵を借りようとするのです。

 

亜美と、「未来の息子」カイル。こちらは亜美と気が合う「カイル2」

しかし、カイルには未来人ゆえの「存在のゆらぎ」のようなものがあり、唐突に「もう一人のカイル」に変わってしまうことがあります。

 

カイル2よりやんちゃで、亜美より一枚上手な「カイル1」

この、カイルの唐突なキャラチェンジがめちゃくちゃ可笑しい!!w
顔も性格もちがう二人が入れ違い、しかもそのタイミングは、当人にもコントロールできないし、記憶の共有もしていないので、物語が思わぬ方向へ転がることに!

 

映画ヲタの日常劇かと思えば、突如このようなSF要素が入ってくるところも、映画かよ。の面白さの一つであります。

 

この、主軸の物語の面白さに、様々な映画のパロディやオマージュが散りばめられた世界観に、わたしたちは驚き、呆れ、笑い転げるほか術がない!!

 

しかも今回は、そのオマージュが、大好きなトレスポメインなもんだから、
まさにトリ得回!! ずーっとあたまん中は Born Slippy !!
らりらりわいしん! めがめがわいしん!!
めーがめーがめーがめーがめーが!!

 

はたして久保岳は救われるのか。
亜美が、ミノルが、映画愛ゆえにする選択は!?
以下のリンクから、是非直接、ごらんになって確かめてください!!

 

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