『ハンガー』1983年
『ハンガー』1983年:あらすじ
世にも美しいカップル、ミリアム(カトリーヌ・ドヌーヴ)とジョン(デヴィッド・ボウイ)は、NYの豪奢なお屋敷で贅の限りを尽くした毎日を送っていました。
日中は近所の美少女に音楽を教え、夜はナイトクラブに繰り出しては魅力的なカップルを誘惑し、連れ帰る……
ミリアムとジョンの正体はヴァンパイア!
何世紀も生きている「親吸血鬼」がミリアムで、ジョンは18世紀に見初められた元人間です。
ミリアムは不老不死ですが、ジョンは元人間ですので、実は若さには限りがあります。
ある日、ふと眠りが浅いことに気付くジョン。そこから、あれよあれよという間に老化が進みます。
ミリアムとジョンは、それぞれ別に、老化とプロジェリアの研究をしている医師、セーラ(スーザン・サランドン)に接近するのですが……
【レビュー※ネタバレなし】眼福の極み! 美形満載のお耽美ヴァンパイヤムービーの決定版!【ハンガー】
とんでもなく美しい人々が出演しています。カトリーヌ・ドヌーヴ、デヴィッド・ボウイ、スーザン・サランドン。
そして、青を基調とした映像美。眼福です。
ミリアムのお屋敷も素敵すぎる。こういうインテリアのおうちに住みたいわぁという観点からもうっとり出来ます。
ミリアムから永遠の若さと命を約束されて、誘惑に乗ってパートナーを務めてきた人間は、ジョンの前にも何人かいる訳ですが、実に無残な運命を辿ります。
200年位で、突然訪れる老化。しかも、死ぬことも叶わず、ミリアムに棺桶に押し込められて「愛人コレクション」にされてしまいます。
壮絶に老化してますから、ほとんど動けない。でも意識はある。つまり眠ってしまうことも叶わず、ずーっと棺桶で寝たきりです。酷すぎ。
自分だけが生き延びてしまうミリアムも、気の毒と言えば気の毒ですが、またか、仕方ないわねぇ……と割り切っているようなところもあって、やっぱり結構ヒドい。
最後はちょっと「えーっ」て感じです。ジャンル変更かと思ってワロタw
原作とはちがうようなので、読んでみようと思いました。
個人的に特筆すべきは、冒頭のナイトクラブのシーンで、歌っている歌手。
彼は「ポスト・パンク」「ゴスの帝王」と謳われた伝説のバンド、バウハウスのヴォーカリスト、ピーター・マーフィー! 曲はかの有名な「ベラ・ルゴシズ・デッド」!! もうねこのひともとんでもないカリスマな訳ですよ……大好きですね。
映画つまんなかったとしても、このマーフィーのシーンさえあればいいやと思ってしまうくらいです。
映画はちゃんと面白いとわたしは思いましたが、辛口な妹は「ストーリーはどうでもいい。美しい役者さんたちと、冒頭のマーフィーを観るためだけの映画」とのたまっております。
お耽美吸血鬼ものが大好きな紳士淑女には、お勧めの眼福作品です!!