Canary Chronicle~カナリアクロニクル~

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映画や本のレビューや雑感、創作活動や好きなもののことなど。トリッチのあたまの中のよしなしごとを綴ります。

【映画レビュー】『HOUSE ハウス』1977年

『HOUSE ハウス』1977年

『HOUSE ハウス』1977年

 

『HOUSE ハウス』1977年:あらすじ

オシャレは音楽家の父を持つブルジョワ美人JKで、学校の演劇部のエースです。

夏休みが近いある日のこと。
オシャレは軽井沢の別荘に行くのを楽しみにしていましたが、突然帰国した父から、再婚予定の女性を紹介されてショックを受けてしまいます。

父と父の婚約者と、軽井沢に行きたくないオシャレは、予定を変えて演劇部の合宿に参加しようとしますが、合宿所が臨時休業となってしまいます。

どうしても軽井沢に行きたくなかったオシャレは、亡母の姉である「おばちゃま」に手紙を書き、急遽泊りがけで遊びに行く許可をもらい、演劇部の仲間、メロディー、マック、ガリ、スウィート、クンフー、ファンタを誘って出かけて行くのですが……。

『HOUSE ハウス』1977年

【レビュー※ネタバレなし】シュールすぎて抱腹絶倒!JKのお色気炸裂邦画ホラー!【HOUSE ハウス】

ひとことで言うなら「何だこりゃ」
でもめっちゃくちゃ面白くて爆笑しまくったので、「うん! 面白かった!」という結論に落ち着いた、力技ホラーです。

先ず、JKたちがかわゆい。
主人公「オシャレ」は、当時18歳だった池上季実子が演じていますが、美しいのなんの。めっちゃくちゃ美人です。美人すぎてJKに見えないというアレはありますが、惜しげもなくヌードやセミヌードを披露していて度肝を抜かれました!

『HOUSE ハウス』1977年

オシャレ以外の面子では、ファンタを演じる大場久美子が可愛すぎ!
美人度でいったらオシャレが断トツですが、何かこう、手の届きそうな美少女って感じで、絶対当時の男子中高生にはファンタが断トツ人気だったろうなーと思いました。

『HOUSE ハウス』1977年

そしてわたくしの推しは、クンフーこと神保美喜です。
ひとりだけスラリと長身で長い手足、そして今どきのモデルみたいなガリガリ系じゃなく、のびのび健やかな肢体、可愛らしいお顔と好感度大!!
キャラ的にはカンフーが得意で正義感が強く、キャーキャー言って逃げ惑う仲間たちとちがって、唯一のバトルヒロインでもあります。始終タンクトップ&ぱんつでいるのも、健康的なお色気満点でとっても可愛かったですーーー!!

『HOUSE ハウス』1977年

で、オシャレの「おばちゃま」の家に来たJKたちは、次々と襲われることになる訳ですが、布団に喰われたり、ピアノに喰われたり、ほんとナニ言ってるんだか分からねぇと思いますが、次々とシュールに喰われてゆきます。

『HOUSE ハウス』1977年

『HOUSE ハウス』1977年

で、襲われるJKたちが、いちいちお色気を振りまく、と。

例えば、布団部屋で布団に喰われるスウィートが、キャーーーー!!ってなってる様子を、下から映す。たぶん彼女を透明なやつに乗っけて撮ってるんだろうけど、ぱんつやら脚やらを下から映して、まぁ健康的にエロい!

ガリはクライマックスで全裸を披露。水中撮影で根性見せてくれますが、それより全裸にビックリしたわ!!

で、さっきも書いたけど、クンフーは着替え途中からバトルに巻き込まれたから、だっけかな?? 経緯はちょっと失念しましたが、そんな感じだったので、タンクトップにぱんつの出で立ちで、ずーっとバトルしまくってて、少年漫画のヒロインみたいでとっても魅力がありました!!

いやーーーーこういう映画、いまは撮れないんじゃないかなーーーー

だってさ。売出し中の未成年の女の子を、こんな景気よく脱がせないだろう。
もうね惜しげもなくじゃんじゃん脱いでるし、脱がない子も脚だのぱんつだの見せまくりで、もうね昭和の少年漫画のノリです、完全に。健康なお色気! いやーいまはJKにこんなお色気路線やらせたら、大問題になっちゃうでしょう。わたしもたぶん、眉をひそめるおばちゃんと化すと思います。

だがしかし、『HOUSE ハウス』1977年 においては、「いーんでない?」ってノリに、こっちもなってしまう。

もうばかばかしくて笑いまくったし、エロいっちゃエロいんだけど、何かこう、憎めないエロスで、こっちはおばちゃんなのに、弾ける若いお色気、イイネ!みたいな気持ちになってくる。この時代の時代感に飲まれた感じでしょうかね。

てな訳で、『HOUSE ハウス』1977年 とっても楽しかったです!

若い頃の神保美喜の出てる映画、観たいよー!!
クンフーめっちゃ可愛かったから、当時の彼女をもっと観たい!!

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【映画レビュー】『セッション9』2001年

『セッション9』2001年

『セッション9』2001年

『セッション9』2001年:あらすじ

マサチューセッツ州。ダンバース州立病院は、1871年に設立され、全盛期は2400人もの入院患者を抱える大病院でしたが、現在はすっかり廃墟となっています。

その巨大な施設は中央の職員棟と、両翼に広がる病棟から成っていました。1985年に閉鎖されてから、実に15年もの年月が経ち、荒れ果てていましたが、立地がよかったため、役所などの公共施設として再利用する計画が進んでいました。

しかし、規制前に建築された建物であるため、あちこちに有害なアスベストが大量に使用されていて、除去してからでないと改築も出来ません。

『セッション9』2001年

ゴードンは子供が小さく、大きな仕事を欲しがっていました。
そして、入札欲しさに工期を1週間と宣言し、強引に仕事を取ってしまいます。

作業に関わるのは、ゴードンの長年の相棒のフィル、陽気なお調子者のハンク、弁護士の息子でどうやらまだ弁護士になることを諦めきれていない博学のマイク、そしてゴードンの甥であるジェフです。

ジェフ以外は熟練の職人ですが、実はハンクはフィルの恋人を奪った経緯があり、ジェフは気のいい若者ですが、マイクをからかって一時険悪になります。そしてどうやらゴードンは、赤ん坊の娘がいるというのに奥様とうまくいって居ない様子。
人間関係は一触即発の雰囲気を帯びています。

それでも1週間でこの仕事をやり遂げれば、1人に1万ドルという巨額のボーナスが約束されているため、職人たちは仕事にかかりました。

精神病跡の廃墟であるため、不気味なものがいろいろ発見されます。

マイクは、地下の資料室で見つけた「メアリー」という患者と医師の会話を録音してあるテープを見つけて、密かに夢中になります。メアリーはどうやら多重人格者で、録音はセッション1~9まであるようでした。

『セッション9』2001年

そしてゴードンは、悪夢にうなされるようになってしまいました。
「ハロー、ゴードン」
そして、血だらけの防塵服の男。
「誰だか分かるか?」

『セッション9』2001年

【レビュー※ネタバレあり】残留思念とリンクする内なる弱さ【セッション9】

ホラー? サスペンススリラー?
はっきり幽霊が現れる訳ではありませんが、非常に怖く、静かで美しい映画です。

まず本物のダンバース州立病院跡で撮影したとのことで、廃墟光景が圧巻。
日の差すサンルームや階段室は白々と明るく、日の届かない資料室や地下廊下は、ひとたび明かりが落ちると真の暗闇に覆われて、とてもとても恐ろしい。

様々な治療に使った道具や部屋もそのままで、手術室、死体安置室、そして厨房なんかも調度もそのままに放置されています。居室の壁には、切り抜きや患者の家族の写真、「みんながわたしを狂っていると言った」という手書き文字などが残されていて、何とも不気味な雰囲気が漂っています。

『セッション9』2001年

『セッション9』2001年

そんな不安定な場所に、不安定な心を抱えた作業員たちが入ってきてしまうのだから、影響を受けてしまっても何ら不思議ではありません。

淡々と静かに進んできたストーリーは、ラスト付近で突如スピードをあげて、主人公たちを破滅の方向へ突き転がしてゆきます。 あやうく保たれていた均衡が一気に崩れ去って怒涛のゴアシーンへと。痛い痛い痛い!!
そして明かされる、悲惨な結末。あーあもうっていう絶望を禁じ得ません。

結局彼らを破滅へと導いた存在とは何だったのか。

陰惨な場所の、邪悪な過去の残留思念がそうさせたとも取れるし、不安定な場所で我知らず吹き出してしまった彼らの内なる弱さだったのかもしれない。
いろんなレビューを読むと、そこがはっきりしないのが気に入らないという意見が多いようでしたが、わたしはこれは、意図的にどちらとも取れるように作ってあるのだと感じました。

どちらでもいいのです。

けれどわたしは、やっぱり陰惨な場所の邪悪なものは、その場で一番不安定な人間に付け込むのだと信じています。
『シャイニング』のジャックがオーバールックホテルの怨霊たちに取り憑かれたように。
そして内なる弱さは、端からは分からなかったりするので、人間て多様だなとつくづく考え込まずにいられなくなるのです。

ド派手なアクションもなく、テンポのよいストーリーでもありませんが、美しく恐ろしい廃墟で、弱い心が淡々と壊れていく様子を描いた『セッション9』、めちゃくちゃ好みの映画でした。廃墟美に酔い痴れたい皆さんにも、力強くお勧めしたい作品であります!!

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【映画レビュー】 『エルヴァイラ』1988年

『エルヴァイラ』1988年

『エルヴァイラ』1988年

『エルヴァイラ』1988年:あらすじ

B級ホラー映画放送番組で司会として活躍していたエルヴァイラの夢は、ラスベガスでショーを開くこと!

しかしある日、スケベオーナーとケンカしてTV番組の仕事をクビになってしまいます。

そこへなんと、伯母の遺産相続の話が転がり込みます。
すわ大金相続か!?と喜び勇むエルヴァイラでしたが、残されていたものはオンボロお屋敷とプードル犬、そしてナゾのレシピブックだけでした。

『エルヴァイラ』1988年

『エルヴァイラ』1988年

取り敢えずお屋敷に住むことにしたエルヴァイラ。
伯父のヴィンセントは、自分は何も相続出来なかったとして、エルヴァイラにレシピ本を買い取りたいと申し出ますが、売ろうとしたとき本は消えていました。

実はこの本、ただの料理のレシピではなかったのです。
屋敷に住み始めたエルヴァイラに、魔の手が忍び寄ります。。。

【レビュー※ネタバレなし】ちっとも怖くない、ちょうぜつ楽しい'80年代ドタバタホラー!【エルヴァイラ】

エロくておバカで最高に楽しい、ぜんぜん怖くはないB級映画だよ!(*^皿^*)

'80年代っぽい突き抜けた明るいバカっぷりが実に楽しい。
エルヴァイラ役のカサンドラ・ピーターソンのダイナマイトバディも素敵

キャラ名、もう忘れちゃったけど、この性格のいいおじさんと、エルヴァイラがちょっといい感じになるのほっこりしました!

『エルヴァイラ』1988年

ラストの、ラスベガスでのショータイムも楽しい!

エルヴァイラがおっぱいに付いてる飾りを、おっぱいの遠心力でブルンブルン振り回します。 外回り~~内回り! 右だけ左だけ! 左右逆方向!!

youtu.be

↑これの、2:15 辺りからです!!٩(๑´3`๑)۶

うちの両親がこのおっぱいを観てヤンヤの喝采で大喜びしていたのが懐かしい映画。
家族の団欒の記憶。
何かいろいろしあわせな、’80年代の子供時代でありました(*^皿^*)

これ、めちゃめちゃ再鑑賞したいんですが、日本版のDVD、出てないんですよねー😭😭😭

出してーお願い!!
それかOSORE ZONE辺りで配信してほしい!!

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【映画レビュー】『フレンズ~ポールとミシェル』1971年

『フレンズ~ポールとミシェル』1971年

『フレンズ~ポールとミシェル』1971年

『フレンズ~ポールとミシェル』1971年:あらすじ

15歳のポールは在仏英国人。裕福ですが、専横的な父親とも、父の再婚相手とその息子とも馬が合わず、クルマ泥棒などをして憂さを晴らしている不良少年です。

一方、14歳のミシェルは画家の父親を亡くし、従姉を頼ってパリに来ましたが、知らぬ間に従姉は結婚しており、しかも夫婦は不仲です。従姉の夫はセクハラまでしてくる始末。

動物園で出会ったポールとミシェルはアルルに出奔しました。そしてアルルの南、カマルグにあるミシェルの父親の別荘で暮らそうとします――。

【レビュー※ネタバレなし】少年少女のままごとのような毎日がまぶしい【フレンズ~ポールとミシェル】

おともだちからプレゼントしていただき、鑑賞。
よかったー!! 居場所のない15歳の少年と14歳の少女が、出奔して何とか二人で暮らしていこうとする中で、現実の壁にぶつかり、子ども同士だった二人がやがて愛し合うようになるお話です。

『フレンズ~ポールとミシェル』1971年

ミシェル役のアニセー・アルヴィナがめちゃくちゃ可愛い! お洋服も70年代風でめちゃかわ。ポール役のショーン・バリーも、ツンツンした不良少年でありながら、隠しきれない育ちの良さを漂わせていてチャーミングです。

何となく、居心地の悪い家庭に帰りたくない。怒られたくない。そういうちょっとしたばつの悪さから、つい外泊してしまい、更に帰りづらくなり、逃げ出してしまう二人。そしてあやうい子ども同士のままごとのような暮らしを始めてしまって、すぐにお金がない、働きたくても仕事がなかなか見つからない、という現実に突き当たります。

少年少女には、それでも大人たちの下へ帰るという選択肢はなく、お互いがやがてかけがえのない存在になっていきます。

『フレンズ~ポールとミシェル』1971年

若すぎるし、ポールの方は捜索願が出ていて追われる身だしで、正式な結婚は出来ないながらも、他人が結婚式をしている教会に正装して忍び込んで、神父さんの言葉を聞きながら、こっそり自分たちも結婚式の真似事をしているシーンがめっちゃよかったー!

大人になるまで、待ってなんかいられない。いますぐ一緒になりたい!
自分も子どもの頃、そう思ったことがあるわたしは、子どもが愛し合って出奔する話がめちゃくちゃ好きだけど、一方で冷めた目で見てもいます。

本作に関しても、父親が死んだのなら、カマルグの別荘はいま誰の所有なの? 電気や水道の誰の契約なの? いくら広大な湿原が広がる田舎町でも、子どもが二人暮らししてたら周囲はあやしむのではないの? ポールがバイトして養ってるけど、このまま何年もそのまま暮らせると思う? とか、いろんな疑問も浮かびます。

でも、こまけぇこたぁいいんだYO!

野生馬の群れが走り、巨大な鷺が舞い降りるカマルグの大自然。生と死が交錯する闘牛場。可愛らしい、小さなおうちと、暖炉の前の浴槽での洗いっことシャボン玉。こんな世界で愛し合う若すぎる二人が、とても魅力的で、息を殺して二人のあとを付いて回っているような気持ちになってきます。

『続フレンズ』も存在しているようですが、何とDVD化されていないとのこと。ちょっと何やってんのーーーーーーー早く出して! てか気になりすぎて続のネタバレもう読んできたけど、ますます観たくなったじゃねーかいいからはよ出せ! と、狂おしい気持ちになっています。

本作なら、いま確認したところ、TSUTAYAに在庫あるみたい。あとAmazonでも1,000円位で買える模様。

少年少女の瑞々しい恋愛ものダイスッキ!な皆さんは、是非一度ご覧になって下さい!!

古い映画ですけど、エルトン・ジョンの曲も最高です!!

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【映画レビュー】『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年:あらすじ

第二次世界大戦末期。誰もが戦争に倦んできた頃、フィンランド最北の地、ラップランドではソヴィエト軍フィンランド軍が戦闘をしていました。
フィンランド軍の兵士ヴェイッコは、囚人として、ナチ親衛隊のコートを着せられた状態で、凍土に打ち込んだ杭に繋がれ、囚人として放置されてしまいました。

同じ頃、ソ連軍大尉のイワンは、粛正のために連行されている途中に、友軍の誤爆によって大怪我を負います。

戦闘機が飛び去ったあと、現地のサーミ人、アンニが通りかかり、虫の息だったイワンを保護します。

一方ヴェイッコはやっとのことで杭を引き抜き、さまよっているときに偶然アンニの家に迷い込みます。

ヴェイッコ、イワン、アンニの3人は、誰一人として相手の言葉が分かりません。
戸惑いながらも、3人の奇妙な共同生活が始まるのでした。

『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

【レビュー※ネタバレなし】【ククーシュカ ラップランドの妖精】

最近、ちょっとエキゾチックな映画を観たい気持ちが高まっています。
で、ずっと気になっていた本作を、遂に観てみた訳ですが、いやーーーー不思議な映画だったーーー!!

若いフィンランド兵ヴェイッコと初老のソ連兵イワンは、どちらも仲間から罪人として殺されかかった兵士です。そんな2人がひょっこり生き残り、現地のサーミ人であるアンニに、一方は保護され、一方は迷い込むかたちで出会い、共同生活を送ることになるのですが、全く言葉が通じない。

しかもヴェイッコは仲間から「投降出来ないよう」ナチのコートを着せられているので、イワンは完全に勘違いして、ドイツ野郎! ファシストめクソ食らえ! と罵るのですが、ヴェイッコは「え、クソ……? クソなに?? クソクラ? あ、キミの名前、クソクラなの?」みたいな感じで、全く会話が噛み合いません。

『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

言葉の問題がある上に、長期に亘って男しか居ない戦場で暮らしてきたイワンとヴェイッコが、アンニを挟むことで、奇妙な三角関係になっていき、それもまた可笑しいやら哀愁漂うやらで、何とも言えない雰囲気になっていきます。

サーミ人のアンニがとっても魅力的。トナカイを飼い、満潮時に迷い込んだ魚を、干潮時に回収出来る罠を使い、掘っ立て小屋みたいな家で懸命に生きている。
夫は四年前に戦争に取られた、というシーンがあって、夫は生死不明でたぶん亡くなっているんだろうなという感じ。男日照りよみたいな独り言を言ったりしてるんですが、そんな彼女の下へ突如男が2人も迷い込んできちゃうので、ウキウキしちゃったりなんかして、可笑しくて可愛らしい。

『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

ネタバレ回避のために詳細は伏せますが、そんなアンニが行う呪術に、圧倒されました。
鬼気迫る雰囲気。
「わたしはあなたの腕を掴んで引き戻す。さぁ死の腕を振り払って帰っておいで。犬の遠吠えが聞こえたら」

そしてアンニは、長々と、犬の遠吠えを真似て吠え続けます。

わたくし、副題の「ラップランドの妖精」が、合わないなーと思いながら観てたんですが、ここではっとしました。

わたくしたち日本人は、「妖精」という言葉からは、空気の精シルフみたいな、可憐で儚い存在を思い描きがちです。
しかしシルフは、妖精のほんの一端でしかない。
例えば、トロール。人を襲い、人の女を攫い、自分たちの醜い赤ん坊を産ませようとする。
例えば、スプリガン。夜闇に紛れてこっそりと人間の住居に忍び込み、人間の赤ん坊を、自分たちの醜い赤ん坊とすり替えてゆく。

妖精の大半は、実はトロールスプリガンのような、血と土とけだものの臭いがする、荒々しい存在です。

サーミ人のアンニは、彼らのように、血と土とけだものの臭いのする、実にプリミティブな女でした。
妙な包容力で男たちを抱き締め、それでいて少女のようでもあり、まさに妖精という副題がぴったりであったことに、わたしはあとから気付いたのでした。

戦争という悲惨な現実と背中合わせの、実に不思議な、おとぎ話のような映画でした。

『ククーシュカ ラップランドの妖精』2002年

素朴な人々の土地で勝手に殺し合う外国の男たち。 捨てられないプライドやこれまでの生き方、もう闘いはイヤだと思うこと。

死の臭いのするキツい現実はそのままに、不自由に暮らし、自由に交わり、やがて残る者と還る者に分かれること。

観たものをまだまだ消化しきれていないわたくしですが、いやー何か、とってもよかった! ずっと覚えている作品となりそうです!!

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【映画レビュー】『ゆれる人魚』2015年

ゆれる人魚』2015年

『ゆれる人魚』2015年

ゆれる人魚』2015年:あらすじ

海辺でバーベキューしていたバンド一家は、人魚姉妹のシルバーとゴールデンを拾います。で、勤め先のナイトクラブで一緒に歌うなどしてデビューさせ、人魚姉妹は一躍スターに!

しかし問題が。人魚の主食は実は人間。
妹のゴールデンは人間を食べ物としか見ていません。そして姉のシルバーは、バンド一家の息子と恋に落ちるのですが…………。

『ゆれる人魚』2015年

【レビュー※ネタバレなし】ファッションホラー。封切り当時はけちょんけちょんに言ってましたが、いまは1周まわって好き(笑)【ゆれる人魚

今回は、2018年(だったかな?)に、日本で公開された当時に観た直後の感想です。
ひとことで言うと、けちょんけちょん(笑) ちょうぜつディスっています。
当時はがっかりしまくってたんですが、いまでは1周まわってけっこー好きになっています(笑)

では、以下より観た直後の感想いってみよー!!



まぁファッションホラーです。ぜんっぜん怖くないし、グロくもない。
手術のシーンがちょとエグいくらいです。

まさかのミュージカル映画でもあります。劇中劇のように、繰り返しナイトクラブでのライブが入り、その他のシーンでもみんな歌って踊ります。それはいいんだけど、やっとおどろおどろしくなってくるのか?ってところでおマヌケな ’80年代風楽曲がバーンと割り込んでくるので白けます……。

一家の母親が、このバンドのリードボーカル。このおばちゃんがアップになって歌うシーンがめちゃ多い。その変態っぽい雰囲気は、リンチ監督作品のようなテイスト。彼女のほかにも猛女おばちゃんが幾人か。彼女たちは非常に魅力がありますね。

『ゆれる人魚』2015年

人魚ちゃんたちは、常におっぱ***い丸出しなのは評価出来る。人魚がブラジャーしてるとめちゃくちゃ白けませんか? わたしは白けます。
そこはいいんだけど、尻尾の造形がどうもよろしくない。重く冷たく生臭い魚ボディであることは評価出来る。でも真っ直ぐすぎるし長すぎるし、おなかの随分上の辺りから始まるのも、もっとこうさぁ!と言いたくなる感じ。

人喰いの妹=黒髪の妖女ゴールデンは非常に魅力がある。めっちゃ別嬪だし。
でも人間と恋に落ちる姉のシルバェ、、、

わたしも女性だし、あまり女性の容姿については言いたくないのですが、シルバがブスすぎて、どうしても気分がノリませんでした……。特に人魚の本能が剥き出しになり、シャー!てなる時、牙の入れ歯してるせいか、余計にブスさが際立っちゃって気の毒すぎました。何でこの女優さん起用したのかな??ってずっと考え続けてしまった。

『ゆれる人魚』2015年

ンガー正直大外れでした>< 何でこんなに高評価なのか、全く理解出来ず。。。

あとから監督のインタビューを読んだところ、政治的に華美なものが禁じられていた ’80年代ポーランドにおいて、息抜き的にナイトクラブとかは認められていたとかで、監督はこういうナイトクラブの娘さんで、こういう猛女たちに囲まれて育ったらしいんですね。

ああ成る程、そういう自分のバックボーン的世界を描きたかったのか、と、それでやっと分かったんだけども、うーんうーん、映画としては、ごめんなさい、わたくしはノレませんでした!!!

あ、わたしがあんま好みじゃなかったってだけで、好きな人は好きと思います!!
キッチュでエ**ロで、ときどきグロ。

初見の映画って「あたらしい体験」をするために観に行くじゃないですか??

わたしは、『ゆれる人魚』ではあたらしい体験は出来ませんでした。ウギャードヒーもありませんでした。
わたくしのホラー脳と変態見たい脳は、まったく、これっぽっちも満たされませんでした!!

くそー残念! 人喰い美姉妹人魚とか、めっちゃくちゃ素晴らしい素材なのに!!

でもわたし以外の誰かは満たされるかもしれない。
映像美はなかなかです。一度ご覧になってみて下さい!!



と、まぁ、観た直後けちょんけちょんだったのは、結局グリムの人魚姫の域を出ず、人魚としてなーーーーーーーーんにも新しくなかったので退屈だった、ということなんだろうなと、いま思い返すと思います。

変態っぽさの表現も、リンチ監督のフォロワー的なものにしか見えなかった。

人魚好きなので、もっと度肝を抜かれるような人魚が、わたくしは見たいのです!!

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【映画レビュー】『ゾンゲリア』1981年

ゾンゲリア』1981年

『ゾンゲリア』1981年

 

ゾンゲリア』1981年:あらすじ

カメラマンのジョージ・ルイモンは休暇でニューイングランドの小さな海岸沿いの町「ポッターズブラフ」に訪れていました。

浜辺で打ち捨てられた漁具などを撮影していると、ブロンドの魅力的な女性がやってきて話し掛けます。写真を撮ってほしいという彼女を撮影していると、突如胸をはだけて誘ってきたので、応じようとすると、ジョージはいつの間にか複数の町民に囲まれていました。漁網で海辺の杭に巻きつけられるルイモン。更にガソリンを掛けられて火を放たれます。

『ゾンゲリア』1981年

その夜、保安官のダンはひっくり返った車の中で黒焦げになっている男発見の報を受けて、調査に出向きます。てっきり死んでいると思われた男は、葬儀屋のドッブスが近付くと、叫び始め、その後昏倒しました。緊急入院先の病院で身元が分かったものの、彼を海辺で誘ってきた女性が、看護師の格好で現れて、ジョージを惨殺します。

『ゾンゲリア』1981年

 

その後、酔っ払った漁師、迷い込んできた家族、ヒッチハイクの少女と次々と町民に惨殺されます。

相次ぐ殺人に困惑するダン。疲労からか、交通事故を起こしてしまいました。しかしはねたはずの人物は逃げ去り、車に付着していた皮膚を鑑識に回したところ、死亡推定時刻が4ヶ月前の、死体の皮膚だと言われてしまいます……。

【映画レビュー※ネタバレなし】意外や切ないホラー・サスペンス【ゾンゲリア

本作に語り始める前に、注意事項を先に申し上げます。

本作をこれから観ようというあなたは、邦版ポスターを見ることはやめておいた方がよいとアドバイスさせていただきます。 コラーーーーーーッ思いっきりネタバレやんけ!!(笑) '80年代初頭は、ネタバレという観念が世の中に行き渡っていなかったのでしょうか。
これはあかん。せっかくの映画のショックが薄まってしまう。わたしは鑑賞前に観なくて本当によかったです(笑) これから鑑賞しようと思っている皆さんは、見るなよ見るなよ、邦版ポスターは絶対見るなよ!?
でございます。デザインはいいんですけれどね!!
当記事には、ネタバレ部分をちょん切ったポスター画像を掲載させていただきました。

『ゾンゲリア』1981年

さて、本題に入りましょう。

邦題と、包帯ぐるぐる巻きの男の目に注射器をぶっ刺す絵面が面白いので、ネタ的にも扱われてしまうゾンゲリア』ですが、いやもう雰囲気満点、素晴らしいサスペンスホラーでした!!

物悲しいテーマ曲。休暇中の男が魅力的な女性に出会い、すわロマンスかと思いきや! 突如不気味な町民たちに取り囲まれて、ガソリンぶっかけられて燃やされるという不条理過ぎる戦慄オープニング。

そこから怒涛の不条理殺人ラッシュが、妙に静かで淡々とした雰囲気の中繰り返されます。
ゆらーりゆらーり、ゆっくり迫る、暴力的な住民。焼き殺し、刃物で切り裂き、岩で撲殺と、えげつない殺人がテンポよく続きます。

そう、ゾンゲリアは非常にテンポがよい。退屈な海辺の田舎町の静かな空気の中で、パンパンパーンと殺人が繰り返されます。いいですね。不肖わたくし、ホラーはテンポが命と思っています。ゾンゲリアはその点、テンポ優等生です。

サスペンス要素も満点。
連続殺人を調査する地元の保安官、ダンは、犯人像も殺人の動機も掴めず、困惑します。発見される死体は破損が酷いため、葬儀屋ドッブスにエンバーミングを依頼します。

『ゾンゲリア』1981年

ドッブスはエキセントリックな老人ですが、腕は確かで、どんなに酷く破壊された顔でも、まるで眠っているかのように安らかに修復します。ジャズを聴きながら、工作でもするかのように。しかし無神経な発言もするので、ダンは本音ではドッブスを好いてはいません。

『ゾンゲリア』1981年

のめり込むように事件の捜査を続けるダンには愛妻ジャネットがいるのですが、最初に殺されたジョージが滞在しているホテルに、ジャネットが出入りしていたという目撃情報が入ってきたりして、困惑します。

そして埋葬後しばらくすると、死んだはずの余所者たちが、町中で働いているのが目撃される。一体何が起こっているのか。町の誰が味方で誰が敵なのか。どんどん謎が深まっていきます。

ひと言でいうなら、『ゾンゲリア』は切ないサスペンスホラーでした。
1981年作品ですが、’70年代ホラーのムードを引きずった、鬱々と暗くも格調高いムードがあって、わたしはめっちゃ好みでした。オススメ!! こういう○○○(ネタバレに抵触するため、伏せ字です)もいいなとうっとり致しました(*´ω`*)

是非一度、邦版ポスターを見る前に、ご覧になって下さい!!

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