Canary Chronicle~カナリアクロニクル~

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映画や本のレビューや雑感、創作活動や好きなもののことなど。トリッチのあたまの中のよしなしごとを綴ります。

【映画レビュー】映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

スズカはミノルを利用しようとするが……。

【あらすじ】映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン

物陰から、何やらじとっとにらみつけているスズカ

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

じとっとにらむその先には……!

彼女の目線の先では、彼女の恋人、樹里が、知らない女性に頼み事をしているようです。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

危険な女が見ているよー気を付けて!

持ってるだけでいいから、分かった、というようなやり取りをしています。
そこへツカツカと割って入るスズカ。突然彼女に掴みかかり、追い払ってしまいました。

樹里ちゃんは、ため息をついて訳を話し始めます。

実は樹里ちゃんは、謎の紳士から、謎のボタンを手渡されていました。
樹里ちゃんは紳士から、「このボタンを押せば100万ドル手に入るけれど、見知らぬ誰かが一人死ぬ」と告げられていました。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

謎の紳士に無茶ぶりされる樹里ちゃん

「スズは絶対押すだろうから話せなかった」

スズは、押さないから任せておけ、と言って、樹里ちゃんからボタンを預かります。

もちろんスズカは、一つも気にせず、サッサとボタンを押すつもりでした。

が、いざとなると、どうしても押せないのでした。

実父の南雲に相談するも、答えは出ず。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

「だってその知らない誰かが、ジュリエット・ビノシュだったらどーするの!」

逡巡するスズカでしたが、そんな彼女に、あやしい影が忍び寄り……!?

【レビュー※ネタバレなし】映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン

「あなたな~らどうするぅ~」知らない人は存在しない人とイコールか

はははは! あー面白かった! いいねー、不条理コメディサスペンス。
駒谷監督が、最も得意とするジャンルで、我々は、いつものように映画かよ。のヲタどもが、右往左往する様子を楽しむことができます。

わたくしトリッチならどうするか。

「知らない人ならよくね?」

申し訳ない。文字通り、「100万ドルもらえるけど見知らぬ誰かが死ぬ」ってだけなら、わたしは押しちゃうと思う。
正直胸が痛むようなことはないかな。

押さないとしたら、それは「こんなうまい話ある訳ない。押したら想像もつかないような罰が待っているにちがいない」ということを、疑ったときです。
要するに、欲に目がくらんで、「お仕置きだべ」されるのがイヤってだけ。
つまり自分が危険な目に遭うかもしれない、ということを懸念してるだけですねー。
「知らない誰かが死んじゃうなんてダメ!」という気持ちからではない。

何故なら、知らない人は、存在しないも同然だから。

「実はあのとき、自分のせいで死んだ◯◯は、生まれたばかりの子どもがいて……」
みたいなものは、「物語」に相当すると思う。
その人の「物語」を知るということこそが、わたしにとってその人が「いる」ということなんだと思う。
物語を知ることによって、わたくしたちは、相手もまた自分と同じ人間である、と実感を持つことができるようになり、共感や同情も、同じ瞬間に生まれると思う。

知ることは、思いやること、愛すること、ひいては「相手が存在する」と理解することに繋がるのだ。

でも知らなかったら??

映画かよ。第42話「グリーンカード」のレビューでも言及しましたが、知らないということは、決して無罪ではないよねー。
知らないということは、相手に対してどこまでも冷酷になれるということと同義だ、と、わたくしは考えています。

torizoubirdbrain.hatenablog.com

だから、わたしは、押しちゃうと思う。
押さないとしたら、「もしも押したことで罰せられたら」という部分が、心配だからってだけ。自己中の極みみたいな感じだけど、正直に書かせていただいております。

だから、知らないってことはダメだっての。ギルティ!
だから我々は、パレスチナとかウクライナのことも知るべきだし、貧困や差別問題についても、知るべきなのです。

映画かよ。メンバーで「誰が押しちゃう」選手権したら面白そう!

で、今回は、良くも悪くも自己中で、したたかなスズカが、実は押せないという可愛らしくも「いいやつじゃねぇか」な部分を見せてくれた訳ですが、映画かよ。のキャラを総ざらいして、「誰がこのボタンを押せるか、逆に押せないか」選手権をしたら、大変面白そうです。

トリッチの予想は以下です↓↓↓

  • 亜美ちゃん……絶対押さない。少しでも押したい気持ちを見せた人間がいたら、目を三角にして怒ると思う。で、ボタンを何とか処分しようと奮闘しそう。
  • 美帆ちゃん……絶対押さない。一般常識として「こんなもん押すはずないでしょう」と安定していそう。でもリッチーを人質に取られたりしたら、分からないね(笑)。
  • 清美ちゃん……第32話「ノーカントリー」から察するに、押す(笑)。しかも仲間が帰って一人になってから、押す(笑)
  • 柚月センセ……押す(笑) 1ミリたりとも迷わない(笑)

皆さんは、誰がどうすると思いますか(笑)
トリッチと語り合いませんか(笑)

またもやキーコさんが一人で全部持ってった!(笑)

で、今回の名バイプレイヤーは、先ずはキーコさん!

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

出てくるだけで面白いキーコさん。言っとくけど、めちゃくちゃ美人ですからね!😎

わたくしトリッチは、キーコさんが大好き!
数ある映画かよ。の「ミノルたちの映画ヲタともだち」の中では、図抜けた上手さと思っています。

演じておられる植木歩生子さん、わたくし実際にお会いしたことあるんですが、まじで美人。ふつーに大美人です。

なのに、美人という事実がかすんでしまうほど、歩生子さん演じるキーコさんは面白すぎる。
もう画面に出てくるだけで可笑しいし、次は何をやらかしてしまうのか、固唾をのんでしまいます。

駒谷監督は「女ミノル」というあだ名を、最近付けておられます。
そんな特別な存在感を放つキーコさんの、今回のやらかしにご注目ください(笑)

やっぱスズ樹里だろ……尊い! キャインキャイン!

そして、これは書かずにいられない、スズ樹里。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

二人ともいい笑顔ー!ベストカップルオブ映画かよ。ワールド!

はっきり申し上げますけど、スズ樹里は、トリッチの、現在断トツ1位の推しカプです。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

「もぉー!その顔に弱いって知ってるでしょー!」いいぞもっとやれ////

てぇてぇにも程がある。けしからん! いいぞもっとやれ!////

スズカ役の佐々木しほさん、樹里役の枝ちなみさん、最近めっちゃノリノリでスズ樹里を演じておられて、こっちはニヤニヤが止まりません!

今回は、珍しくスズカが妬いて追いかけてくるシーンが見られますが、GPSこわっと思いつつも、「まぁ樹里ちゃんは前科があるしな……」とか思ったりして!

まぁ第40話「ファムファタール」では、樹里ちゃんは浮気した訳ではなく、スズカと一時的に別れていたときのことだからアレだけれども、スズカ側のダメージは深かったのでしょう。なので今回、あのような感じになったと思います。

こわもてのスズカが、樹里ちゃんだけにやさしい笑顔を見せるところや、樹里ちゃんがキーッて妬いたり、今回みたく、もぉー!て甘えたりするの、いいですね。もっとやれ。もっとください。頼みます!!

「押してしまった男」と、「押せば?と差し出した男」の存在感

そして今回初登場の「押してしまった男」こと、池内祥人さんも目が離せない。
真面目そうなのに、ついよろめいてしまい、一生引きずるレベルの後悔を引きずった男を、見事に演じておられます。

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

後悔する「押してしまった男」を、池内祥人さんが好演!

そしてこわもてのスズカに、自分と同じ後悔をさせまいと、奔走するのですが……。

今回、役名は明かされていませんが、彼はまた映画かよ。レギュラーに、何らかのかたちで関わってくる予感があります。再演が楽しみです!

そして特筆すべきは、樹里に運命のボタンを差し出した、ミステリアスな紳士!

映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」

お洋服も表情もキマってるぅ!

アストンマーチンで颯爽と現れ、げに恐ろしきボタンを託して去っていく彼の正体は!?この存在感、只者でない!
彼の再演も、期待しちゃいますねー。
第23話「リベリオン」冒頭の、謎の紳士との共演、お待ちしております!

てな訳で、バランスのよい傑作、映画かよ。Like in Movies 第53話「運命のボタン」、是非ごらんになってきてください!!

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