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映画や本のレビューや雑感、創作活動や好きなもののことなど。トリッチのあたまの中のよしなしごとを綴ります。

【映画レビュー】『LIFE!』2013年

『LIFE!』2013年

『LIFE!』2013年

『LIFE!』2013年:あらすじ

ウォルター・ミティはNYの伝統ある雑誌『LIFE』の写真管理をしていて、勤続16年です。真面目で堅実な仕事ぶりですが、重度の空想癖があり、空想中は周囲が目に入らなくなるので、周囲は少し奇異に感じています。

時代が変わり、『LIFE』は経営難に陥っていました。
新たに就任したボスは完全オンライン化と大幅なリストラを宣言しました。

『LIFE!』2013年

『LIFE』誌の最終号の表紙は、大写真家であるショーン・オコーネルの作品に決定しました。
ショーンはウォルターの下へネガと「長い間有難う」のメッセージと共にLIFEの社訓が刻印してある革製の財布を送ってくれ、25番のネガを表紙に、と指示してきますが、何と25番だけ切り取られていて、ネガが見つかりません。

慌てるウォルター。ショーンは携帯を持っておらず、世界中を移動しながら撮影するスタイルなので、連絡の取りようがありません。

ウォルターは一大決心をして、25番の前後のネガから居場所を推定し、現地に足を運んでみることにします。

【レビュー※ネタバレなし】リアルな冒険を生きるということ。そして何より、プロとして働くということ。大号泣!【LIFE!】

おともだちからお借りして観てみました。ふだんじぶんからは鑑賞しないタイプのお話のため、どんなだろうーと思いながら観始めたら、もう中盤以降は涙々!!
仕事に迷いが出てきたわたしにとってドストライクのいいお話だったー!!

主人公のウォルター・ミティ氏は、真面目で堅実な仕事ぶりの人ではありますが、重度の空想癖があり、空想が始まっちゃうと周囲が全く見えなくなります。

この空想シーンが奇想天外で楽しい。新ボスのテッドとのケンカは特に爆笑で、エレベーターの中でプロレスラーのゴム人形の取り合いをするというばかばかしいスタートから、窓を突き破って下に落ち、走行中のクルマに飛び乗り……と、あー、こういうの小学生のときとかよく想像したよなーと思いました。

映画の序盤は、ウォルターの空想と現実が唐突に混じり合うので、それなりに面白いんだけどちょっとダルくもあり、このペースで最後までいくならちょっとキツいかなーとか思ったんですよ。

ところが!!

LIFE誌の最終号の表紙用ネガが見つからないというトラブルがあり、居場所の掴めない世界的写真家、ショーンを、何としてでも見つけ出して訊かなければならない、となって、ウォルターが世界中を追いかけ始めてから、急に風向きが変わってきます。

『LIFE!』2013年

グリーンランドアイスランド異世界感。
実際に大冒険を始めたら、ウォルターの空想はだんだん鳴りを潜め始め、大冒険の中で、これまでのウォルターの人生も浮き彫りになってきます。

理解ある父親の下、のびのびと育ったウォルターは、17歳のときはモヒカンで、スケボー大会で優勝したこともありました。
しかし父が急死し、母親や、夢見がちの妹を抱えて、じぶんが一家の大黒柱にならなければならなかった。

いつも家族の為のお金を心配し、出費は全てメモ帳に記録しているウォルター。

同僚の気になる女性、シェリルをデートに誘うことも出来ず、マッチングサイトで偶然彼女を見つけ、イイネ(劇中では「ウィンク」)するのにも勇気を振り絞らなければならないウォルター。

そして真面目一徹で働いてきたのに、時代の変わり目に、職を失いそうになっています。

そんなウォルターが、最後の大仕事の前に、現実世界で大冒険をすることになる。
グリーンランドでは冷たい海に落ちてサメに襲われそうになり、スケボー大滑走をし、アイスランドでは火山の噴火に巻き込まれて命からがら脱出したり。

そこまでしても、ショーンを見つけられない。

ショーンって何なの?? どういう存在?? と、めちゃくちゃ気になりつつ、どうして25番ネガをこんな分かりづらい送り方してきたのかなー、ちょう上から目線で説教かましてきたらやだなーとか思いながら観て行ったら……まさかの大号泣!!

これはやられた。ショーンーーーーーーー!!。゚(゚´Д`゚)゚。

『LIFE!』2013年

世界的写真家、ショーン・オコーネル役は名優ショーン・ペンが演じておりますが、もう流石のひとこと。本編ではほんのちょっとしか出てこないにも関わらず、少年みたいに自由で、しかもそんな……!! 貴方のようなひとがちゃんと見ててくれただなんてと、もう号泣するほか術がありませんでした。゚(゚´Д`゚)゚。

『LIFE!』2013年

空想じゃない現実で、勇気と共に冒険をすること。
そして何より、誠実に、プロとして仕事に取り組むこと。

オーイオイオイ。゚(゚´Д`゚)゚。
受け取ったメッセージを実行することは、わたしにとっては非常に勇気のいる、困難なチャレンジですけども、絶対に忘れないで生きていこうと思えた、素晴らしい名作でした。

お仕事に悩む皆さん、もし未見でしたら本作、是非一度ご覧になってみて下さい!!
涙、涙の大号泣のあと、確かな勇気が湧いてきます!!

テーマ曲も素晴らしいので、是非聴いてみてください!!

youtu.be

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